いつの間にか男鹿半島を目指しています

旅行二日目の夜は海からちょっと離れて秋田市内の太平山にある公園で一泊しました。目覚めたのはまだ夜が明けるには3時間か4時間ほどかかるだろうという闇の中でありました。まだ行動するには早いとは思ったのですが、とりあえず次の目的地となんとなく決めていた男鹿半島を目指すことにしました。
運転席に座り、エンジンを始動させて何気なくガソリンメーターに目をやると、半分以下を指していました。うっかりして昨日燃料の補給を怠っていたのであります。このまま走っても楽々男鹿半島一周ぐらいは、できるぐらいの残量ではあるのですが、地方を走る場合は燃料には特別気を配らなくではならないのであります。
まして近年はカーナビにガソリンスタンドのマークがあっても廃業していたり、休業していたりという事態はままあることであります。男鹿半島に向かう前に燃料を補給することを決意して秋田市内を目指してみた。県庁所在地である秋田市でありますから、いい加減に走っていれば深夜スタンドのひとつかふたつはあるだろうと思ったわけであります。
最初は開拓時代に良く利用していた農協が経営するセルフスタンドを目指しました。もうすでに無効になっているだろうけれどもプリペイドカードに800円ほど残っているはずでしたが、まさか今回秋田まで遠征するとは思ってもいなかったので持ってきていません。おそらくこれからも使うことがないと思われるカードですが記念に取っておくことします。目指していた農協のセルフスタンドは残念ながら周囲の闇に溶け込んでしまっています。気を取り直して市街地を目指して走っていると前方にひときわ明るく自己主張をしているものが目に入りました。片側2車線都合4車線の道路の反対側にありましたが、まだ走っている車もほとんどない状態だったので無理やり進路変更を行い、なんたく24時間営業のセルフスタンドに潜り込みました。
燃料補給というのは結構面倒な作業であります。以前は自宅の周辺で車を使用する時はそれほど気にすること無く、残量計の警告ランプがついている状態などということも日常茶飯事でありましたが、あの3.11の東日本大震災を味わってから、できるだけ満タンに近い状態を保つことに心がけるようにしていたのであります。
ただ最近は「喉元過ぎれば熱さ忘れる」の例えどおりに、ついつい面倒になってしまい、なかなか不測の事態に備えることを怠りがちになってしまっています。それは燃料だけの問題ではなく、備蓄用の飲料水や非常食もおざなりになっている感があります。この機会にもう一度初心に戻って気を引き締めて行きたいと思ってはいるのですけれども。

なにはともあれ、とりあえず燃料を満タンにしてカーナビを男鹿市の代表的な場所にセットして準備万端であります。
妻はベッド状にした後ろの座席で寝袋に収まってまだまだ深い眠りのなかにありました。

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